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ソフトバンク、ワイヤレス電力伝送ラボを開設。IoTデバイスへの給電問題の解決を目指す

会議室内の環境測定システムの検証の様子(WPTラボ)

 ソフトバンク株式会社は、ワイヤレス電力伝送(Wireless Power Transfer、WPT)の技術を商用環境で検証できる施設「ワイヤレス電力伝送ラボ」(WPTラボ)をテレコムセンタービル(東京都江東区青海2-5-10)に開設したことを発表した。

 WPTラボは、IoTデバイスやセンサーの急増に伴い重要視される電力供給の課題解決を目指し設立された施設。電波を使用したWPTの研究開発および実用化に向けた取り組みが行なわれている。本日27日時点で同ラボはクローズド段階であり、同社およびパートナー企業が開発中の装置やシステムの検証で活用されている。

 WPTラボでは現在、同社とパナソニックホールディングスが共同開発した、ストラップ型受電装置と温湿度センサーによる、会議室内の環境測定システムの検証を実施しており、バッテリレスで温湿度データの取得に成功したという。

 WPTラボは今後、設備の環境充実化や運用体制の構築を進めて2024年度中のオープンラボとしての運用を予定している。同社はWPTラボを通じて、WPTの技術の普及とサービス化による産業の活性化を図るとともに、WPTの技術に関する交流の場を提供することでオープンイノベーションの創出を目指すとしている。