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富士フイルム、FinePix 2機種を発表
~世界市場は180%の伸び、シェア15%を確保

FinePix 7000前面

11月16日より順次発売

連絡先:FinePixサポートセンター
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 富士写真フイルムは本日、都内のホテルで、この秋冬商戦向けの新型FinePixシリーズの発表会を開催した。

 昨年は市場シェアで首位を独走した同社だが、今年はやや低迷気味。しかも、今春発売予定だったスーパーCCDハニカムIV SR搭載のイメージリーダー「FinePix F700」の発売が今秋まで遅れるなど、昨年のようなラインナップ展開がとれず、苦戦を強いられているなかでの発表会となった。

 今回発表されたのは、レンズ一体型モデルのハイエンド機となる「S602」の後継機「FinePix S7000」と、昨年の大ヒットモデル「F401」の流れを汲む「F410」の後継機となる「FinePix F420」の2機種だ。

 発表会では、まず、同社電子映像事業部長の内田氏が「今年1~8月で国内505万台、前年比135%、輸出も1,865万台で前年比198% 、ワールドワイドで2,370万台で180%」とデジタルカメラ市場が国内外ともに堅調に成長していることをアピール。

 2003年度は「国内約800万台、ワールドワイドで3,700~4,000万台になる」とし、CIPAの予測を上回る台数になると予測した。ワールドワイドで富士フイルムのシェアは約15%になるという。

 また、市場動向として、「カメラ付き携帯電話も100~200万画素になり、きれいな写真が撮れる道具に進化してきている」と

述べ、その一方で「デジタル一眼レフも急成長している」と説明。その状況の中で、同事業部がいま取り組むべきものとして、今回の2機種を紹介。

FinePix 7000背面 FinePix 7000上面

 まず、久々のレンズ一体型ハイエンド機である「S7000」は、「一眼レフに近い機能を搭載し、レンズを交換できないだけで、機能はほぼ同レベル」とし、「一眼レフほど難しくないが、感動を伝えられる道具」と作品作りを楽しめるモデルである点を強調。

 「写真を撮る目的にはコミニュケーションをとる部分と、感動を共有する分野がある」とし、感動を伝える道具へと進化している点をアピール。「デジタルカメラは、“技術立国日本”として世界に貢献できるものだと思っている」と締めくくった。

 続いて同事業部の青木氏が、レンズ一体型ハイエンド機「S7000」について紹介した。

 富士フイルムは今夏発売の「S5000」発表時から、このクラスを「ネオ一眼」と位置づけており、「この分野を市場シェアで10%まで引き上げたい」としている。その第二弾が今回の「S7000」という。

 「S7000は“ハイスペック・ネオ一眼”。この領域はレンズ交換式が低価格化してきたため、どのような個性を付けるか難しいが、本機では、レンズ交換以外の機能はすべて盛り込もうと思った」とコンセプトを説明。画質については「クラス最高の画質を実現できたと自負している」とした。


F410(左)と並べたFinePix F420。小さくなったことがよくわかる 同じく背面。F410(左)とは一部レイアウトも変わった FinePix F420用防水プロテクター「WP-FX420」、11月下旬に23,000円で発売

 「F420」については「国内市場最大のボリュームゾーンであり、激戦ゾーンである」とし、この分野での同社の歴代製品の実績を、「F401は昨年の年間で一番売れ、F410もこのクラスでトップのシェアを誇っている」と説明した。

 また、このクラスならではの動向として、「F410の女性購入比率は37.4%もある」とし、「10~20代で33%、30代も含めると66%にもなる」と、購入者層の変化を指摘。このクラスのモデルが、女性層や若者層に受け入れられ、支持されていると説明。

 同機については「スクエアタイプでは、これが限界のサイズ」、「今回はステンレスボディーを採用し高級感をだした」と、画素数やレンズスペック、極端な小型化とは別の視点から開発に取り組んだことをアピールしていた。

 同氏に続き説明に立った、新任となる営業技術部・平田氏は、元設計部だった観点から両機を説明。

 「S7000」は「基本性能をブラッシュアップ。撮影したくなるような雰囲気をだした」と語り、高画素化については「限界解像度を高めて、素直な解像感を重視した」とし、「画素数が多いことで、小さいサイズで記録したときにも、元の解像度の高さが残っているので、よりよい画質になる」と、高画素化による新たなメリットをアピール。このほか、液晶ビューファインダーや悪条件下でのAF性能、ストロボ到達距離などについても改良し、より完成度の高いモデルへと進化したとした。

 質疑応答では、今回の「S7000」について、広ダイナミックレンジのスーパーCCDハニカムSRではなく、高画素版のHRを搭載した点について質問がでたが、「今回発表したものはHRを搭載したが、SR搭載機も別途考えている」という趣旨の説明を行ない、ハイエンド機へのハニカムSR搭載の可能性を示唆した。

□富士写真フイルムのホームページ
http://www.fujifilm.co.jp/
□ニュースリリース(S7000)
http://www.fujifilm.co.jp/news_r/nrj1130.html
□ニュースリリース(F420)
http://www.fujifilm.co.jp/news_r/nrj1129.html
□関連記事
【10月21日】富士フイルム、一眼スタイルデジカメ「FinePix S7000」
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/2003/1021/fuji2.htm
【10月21日】富士フイルム、さらに小型化した310万画素機「FinePix F420」
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/2003/1021/fuji1.htm

(2003年10月21日)

[Reported by 山田久美夫]


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